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プロフィール
HN:
華乃都(かのと)
年齢:
39
性別:
女性
誕生日:
1985/09/25
職業:
船医
自己紹介:
このサイトは『レイアース』『デジモン』をメインとする二次元小説サイトです。原作や作品の関連団体とは一切関係ありません。
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昨年、私が国家試験で鬱になっていた頃、テンさんからこんなに素敵なクリスマスプレゼントを頂きました!
当時は多忙で私一人で楽しんでしまいましたが、今回許可を頂けたので、掲載させて頂きます。
当時は多忙で私一人で楽しんでしまいましたが、今回許可を頂けたので、掲載させて頂きます。
最高の贈り物
空から舞い降りる白い粉雪。
温かな光を灯すイルミネーション、教会に植えてあるモミの木には子供たちの手作りの装飾。街のデパートにはマフラーや手袋を見て悩む女の子の姿。
「もうすぐクリスマスですわね」
甘栗色の柔らかな巻き毛の女性がショーウィンドウに飾られた白い品の良いセーターを見てぽつりと呟く。
「きっと似合いますわ」
微笑みを浮かべて再び呟くと愛しい姿が思い出されて思わず頬が染まる。けれど、すぐに笑顔に影が落ちた。その女性、風の想う人の国は気候が安定しているためセーターは必要ない。もちろん、手袋やマフラーも。
クリスマスには三人でセフィーロへ行く約束をしているのに、何をプレゼントすればいいのだろう。初めはクッキーかケーキを作って行こうとも考えたけれど、お菓子はいつも作って持って行っているため止めた。
恋人たちにとって特別な聖なる日にいつものお菓子はプレゼントしたくなかった。特別な日だからこそ、何か特別な物を…聖なる日にふさわしい素敵なプレゼントを風は探していた。
「えぇっ!?プレゼントを用意してない!?」
東京タワーに少し高めの声が響く。
それは、何か特別な物をと悩みすぎたため、結局何がいいか解らず手ぶらで来てしまった風に向けて海が発した言葉。
「はい…いつものお菓子じゃ物足りなくて、何か特別な物を考えていましたら‥」
「はぁぁ…。まあ風らしい悩みね。フェリオなら大丈夫よ、あいつの目的はプレゼントじゃなくて風だし」
プレゼントを用意出来ずに戸惑う風を元気付けるように海が風を茶化す。その言葉に少し頬を染めた風を見て、光が風の手を取った。
「海ちゃんの言う通りだよ!フェリオが好きなのは風ちゃんのお菓子じゃなくて、風ちゃん自身なんだから。だから風ちゃんの素直な気持ちを伝えれば、それがプレゼントになるんじゃないかな?」
にっこりと笑みを向けてくる光と、うんうんと頷く海に励まされて曇っていた風の表情に光が射した。
もともと、セフィーロにはクリスマスというイベントはなかった。というより、イベントというイベントがほとんどなかった。けれど今では度々訪れる光たちによって、地球と変わらない数のイベントがある。
そして今回のクリスマスは光たちがセフィーロの住人に教えてから初めて行われる第一回目の記念のクリスマス。街では恋人たちが寄り添い、光や海もそれぞれ想う人のもとで過ごしていることだろう。
「お茶入ったぞ」
部屋の窓から外を眺めていた風に、その部屋の主が声をかける。座ってくつろいでいるソファーから手招きをされ、空いた隣のスペースをポンポンと叩き此方へ来るように促される。くすりと笑う風を見て当の本人は首を傾げた。
「俺何かおかしなことをしたか?」
「いいえ…ただフェリオが可愛らしかったものですから、つい」
「可愛い?俺が?」
目を丸くするフェリオを見て、風はくすくすと笑いながら隣に腰を下ろす。
そんな風を見て悪戯な笑みを浮かべたフェリオは隣に座る風の肩を抱いて引き寄せる。
「お前の可愛いさには敵わないよ」
耳元で囁くフェリオに、風は頬を真っ赤に染める。そんな風が可愛いのか、今度はフェリオがおかしそうに笑った。
「あの…‥フェリオ、プレゼントなんですが……」
「ああ、なんだ?」
「……実は用意出来きてないんです。何か特別な物をと考えていたら、何にしていいか解らなくて……すみません」
うつ向き謝る風に、フェリオは驚きの表情を向けた。
「風もなのか」
「…え?」
「いや…実は俺も悩み過ぎて何がいいか決められないままだったんだ」
その言葉を聞いて今度は風が驚いた。まさか同じことを考えていたなんて思いもよらなかった。そっと顔を見合わせると、自分と同じことを考えて悩んでいた相手に愛しいさと嬉しさを感じて二人同時に笑い出した。
「今日、プレゼントを用意してないことを光さんたちに伝えた時に言われたんです。素直な気持ちを伝えれば、それがプレゼントになると…。通じる気持ち自体がプレゼントなんですね」
甘えるように肩にもたれかかる風に、フェリオは笑みを浮かべる。
「素直な気持ちがプレゼントか……。なら、これは俺からのプレゼントな」
そう言って甘える風の顎を軽く持ち上げ、先程のように何か耳元で囁く。
大きく目を開いて瞳を潤ませる風に、フェリオは優しい笑み向けるとそっと口付けた。
聖なる日に最もふさわしいプレゼントはいつも心の中で温めて育んでいた言葉。
「ずっと離さないと約束する。愛してるよ」
Fin
============
テンさんのフェリオ×風の雰囲気は私のハートにストライクなんですが…!
寒い冬にクリスマスというイベントがあるのは、こうして心温まる為なんですねv(キリストは…?)
素敵な小説ありがとうございました!
メリークリスマス☆☆☆
空から舞い降りる白い粉雪。
温かな光を灯すイルミネーション、教会に植えてあるモミの木には子供たちの手作りの装飾。街のデパートにはマフラーや手袋を見て悩む女の子の姿。
「もうすぐクリスマスですわね」
甘栗色の柔らかな巻き毛の女性がショーウィンドウに飾られた白い品の良いセーターを見てぽつりと呟く。
「きっと似合いますわ」
微笑みを浮かべて再び呟くと愛しい姿が思い出されて思わず頬が染まる。けれど、すぐに笑顔に影が落ちた。その女性、風の想う人の国は気候が安定しているためセーターは必要ない。もちろん、手袋やマフラーも。
クリスマスには三人でセフィーロへ行く約束をしているのに、何をプレゼントすればいいのだろう。初めはクッキーかケーキを作って行こうとも考えたけれど、お菓子はいつも作って持って行っているため止めた。
恋人たちにとって特別な聖なる日にいつものお菓子はプレゼントしたくなかった。特別な日だからこそ、何か特別な物を…聖なる日にふさわしい素敵なプレゼントを風は探していた。
「えぇっ!?プレゼントを用意してない!?」
東京タワーに少し高めの声が響く。
それは、何か特別な物をと悩みすぎたため、結局何がいいか解らず手ぶらで来てしまった風に向けて海が発した言葉。
「はい…いつものお菓子じゃ物足りなくて、何か特別な物を考えていましたら‥」
「はぁぁ…。まあ風らしい悩みね。フェリオなら大丈夫よ、あいつの目的はプレゼントじゃなくて風だし」
プレゼントを用意出来ずに戸惑う風を元気付けるように海が風を茶化す。その言葉に少し頬を染めた風を見て、光が風の手を取った。
「海ちゃんの言う通りだよ!フェリオが好きなのは風ちゃんのお菓子じゃなくて、風ちゃん自身なんだから。だから風ちゃんの素直な気持ちを伝えれば、それがプレゼントになるんじゃないかな?」
にっこりと笑みを向けてくる光と、うんうんと頷く海に励まされて曇っていた風の表情に光が射した。
もともと、セフィーロにはクリスマスというイベントはなかった。というより、イベントというイベントがほとんどなかった。けれど今では度々訪れる光たちによって、地球と変わらない数のイベントがある。
そして今回のクリスマスは光たちがセフィーロの住人に教えてから初めて行われる第一回目の記念のクリスマス。街では恋人たちが寄り添い、光や海もそれぞれ想う人のもとで過ごしていることだろう。
「お茶入ったぞ」
部屋の窓から外を眺めていた風に、その部屋の主が声をかける。座ってくつろいでいるソファーから手招きをされ、空いた隣のスペースをポンポンと叩き此方へ来るように促される。くすりと笑う風を見て当の本人は首を傾げた。
「俺何かおかしなことをしたか?」
「いいえ…ただフェリオが可愛らしかったものですから、つい」
「可愛い?俺が?」
目を丸くするフェリオを見て、風はくすくすと笑いながら隣に腰を下ろす。
そんな風を見て悪戯な笑みを浮かべたフェリオは隣に座る風の肩を抱いて引き寄せる。
「お前の可愛いさには敵わないよ」
耳元で囁くフェリオに、風は頬を真っ赤に染める。そんな風が可愛いのか、今度はフェリオがおかしそうに笑った。
「あの…‥フェリオ、プレゼントなんですが……」
「ああ、なんだ?」
「……実は用意出来きてないんです。何か特別な物をと考えていたら、何にしていいか解らなくて……すみません」
うつ向き謝る風に、フェリオは驚きの表情を向けた。
「風もなのか」
「…え?」
「いや…実は俺も悩み過ぎて何がいいか決められないままだったんだ」
その言葉を聞いて今度は風が驚いた。まさか同じことを考えていたなんて思いもよらなかった。そっと顔を見合わせると、自分と同じことを考えて悩んでいた相手に愛しいさと嬉しさを感じて二人同時に笑い出した。
「今日、プレゼントを用意してないことを光さんたちに伝えた時に言われたんです。素直な気持ちを伝えれば、それがプレゼントになると…。通じる気持ち自体がプレゼントなんですね」
甘えるように肩にもたれかかる風に、フェリオは笑みを浮かべる。
「素直な気持ちがプレゼントか……。なら、これは俺からのプレゼントな」
そう言って甘える風の顎を軽く持ち上げ、先程のように何か耳元で囁く。
大きく目を開いて瞳を潤ませる風に、フェリオは優しい笑み向けるとそっと口付けた。
聖なる日に最もふさわしいプレゼントはいつも心の中で温めて育んでいた言葉。
「ずっと離さないと約束する。愛してるよ」
Fin
============
テンさんのフェリオ×風の雰囲気は私のハートにストライクなんですが…!
寒い冬にクリスマスというイベントがあるのは、こうして心温まる為なんですねv(キリストは…?)
素敵な小説ありがとうございました!
メリークリスマス☆☆☆
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