PC閲覧推奨レイアース&デジモン二次創作小説blog。
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プロフィール
HN:
華乃都(かのと)
年齢:
39
性別:
女性
誕生日:
1985/09/25
職業:
船医
自己紹介:
このサイトは『レイアース』『デジモン』をメインとする二次元小説サイトです。原作や作品の関連団体とは一切関係ありません。
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風ちゃんBD記念SS。
「フウ。」
「え?」
フェリオが左手を胸の高さまであげると、掌には小さな、でもとても可愛いらしく飾られた箱があった。
「今日はお前が生まれた大切な日なんだろ?」
――信じられない・・・。
風は驚いてフェリオを見つめたまま固まってしまった。
12/12
今日は風の誕生日。
しかし、今彼女がいる場所はセフィーロで異世界である。
時間の感覚が全く違うこの世界で、しかもフェリオが自分の誕生日を知ってたなんて…。
「ご存じ…だったんですか…?」
「ああ。だが、そっちの世界と暦が違うからな。合わせるのに苦労したよ。」
あまり細かい事が得意ではないフェリオの事だから、きっと時々光や海に確認して、今日である様に計算していたのだろう。
そんなフェリオの姿を想像してしまったら嬉しくて、つい、くすくすっと笑ってしまった。
「ありがとうございます。開けてもよろしいですか?」
「ああ」
風は丁寧に包みを解いて箱を開けた。
「まあ。首飾りですね。」
それはまるで地球にある翡翠石に似ていて、金色の鎖の中央に一粒、きらりとぶら下がっていた。
「きれい…」
「付けてみるか?」
「はいっ。お願いします。」
風はフェリオにそれを渡すと、後ろを向いた。
セフィーロ式の止め方で首飾りは風の首にかかると、一度それを見つめた後、風はどうですか?とフェリオを見上げた。
「ああ、良く似合ってる。」
笑顔で微笑むフェリオ。
「また宝物が一つ、増えましたね♪」
そう照れながらも嬉しそうに笑う風。
ふと、窓に映る自分の姿に気付いて、鏡代わりに胸元に光るものを見つめた。
フウに好きだと告げてから、もうだいぶ経つ。
未だに君のその笑顔や、仕草の一つ一つで胸の奥がざわつく自分は、重症だろうか。
「フウ」
風は自分の名を呼ばれて、ガラス越しにフェリオを確認した。
なんですか?と後ろを振り向こうとした瞬間、フェリオがぎゅっと肩を抱いた。
「ふぇ、フェリオ!?」
あまりの事に風の声が裏返ったのはいうまでもない。
自分達の姿が、ガラスに映る。
「・・・俺の気持ち、ちゃんと伝わってる?」
「もちろんですわ。」
「そうか」
いや、きっとまだ全然伝わっていない。
俺がどれだけフウを好きかなんて・・・
「失礼を承知でお尋ね致しますが…」
「なに?」
「この宝石は、希少価値のあるものではないのですか?」
え・・・フェリオは突然の言葉に驚いて、二人は窓ガラスを通して見つめ合った。
「……なんでそう思うんだ?」
「貴方からのプレゼントはいつも最高の物ですから。」
そう笑顔で答える風の姿にフェリオは少し固まった後、くくっと笑い、思った。
…敵わないな。
風の言う通り、その胸で輝くそれはセフィーロで最高の鉱物の一つで、入手困難な物だ。
わかっていないのは俺だった。
彼女に自分の想いは、しっかり伝わっていたのだ。
あ、と風が自分の胸の前で両手をポンと打った。
「何かお礼をしたいですわ。」
「もうしてもらってるよ。」
フェリオはそう答えてから、フウの首筋にキスを落とす様にそっと顔をうずめた。
「おめでとう、フウ。」
fin
前半→風side's。後半→フェリオside's。
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