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PC閲覧推奨レイアース&デジモン二次創作小説blog。
★ひとこと★
プロフィール
HN:
華乃都(かのと)
年齢:
39
性別:
女性
誕生日:
1985/09/25
職業:
船医
自己紹介:
このサイトは『レイアース』『デジモン』をメインとする二次元小説サイトです。原作や作品の関連団体とは一切関係ありません。
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9月のとある日曜日。







ギラギラと照り付ける太陽も穏やかになってきた。ベランダでそっと囁く風鈴。
…あれもそろそろしまわないとな。

ヤマトは自分の当番分の家事をすませて、ふぅ、とため息をつく。
…すでに新学期も始まっている。これからしばらくは進路活動に追われるだろう。きっとアイツも……―

「ヤマトー!デートしようぜー!」
勝手に玄関を開けて靴を放ったまま、リビングに飛び込んできた八神太一という名の高校3年生。

「~~~~」
ヤマトは頭を抱えて机に伏せた。
「なぁなぁ、外行こうぜっ。天気いいんだしさ!!」
太一はニコニコしながらヤマトの顔を覗きこんだ
「…太一、お前には『3年なんだから勉強しよう』という様な意思はないのか?」
「ない!」きっぱりと宣言する太一。
「…じゃあ帰れ。」
ヤマトは不機嫌にそう言うと机の上に勉強道具を広げ始める。

その様子をきょとんとした表情でみる太一。そして一言。
「いやだ。」
太一らしい答えだ。

当然ムッとするヤマト。持って間もないシャープペンをダンッと机に置いた。



「帰れ。」
「イヤだっ」
「~帰れ!」
「イヤだっ!」

「っ…帰れっ!!」
「…………ゎかった。」
「え…―」


ヤマトの腕が引かれる。

突然のキス
ヤマトの不意をついた一瞬の出来事。

「っ//!!何す―」
「っそんな顔するなら『帰れ』なんて言うな!だからヤマトはいつもみんなに誤解されるんだろ!?」
胸ぐらを掴み、自分を怒鳴りつける太一にヤマトは驚いた。キスをされた事以上に。

「…ヤマトが考えてる事くらい分かる。…バカにすんな。」

そう目線を外して太一が呟く。その顔はヤマトが知ってる彼の照れた時の仕草だ。
コロコロと表情を変える太一が、面白くて…なんだか可愛い。
「あははっ」
ヤマトは絶え切れられなくなって、思わず吹き出してしまった。
「お前さ、怒るのか照れるか、どっちかにしろよ。」
「な、なんだよ!俺はヤマトが素直じゃないから怒って…」
「ああ、そうだったな。」
ヤマトは自嘲的な微笑みと同時に、太一の肩にコツンと頭を預けた。
「少し…イライラしてたんだ。」
なんでかな。と俯いて呟くヤマトの頭をポンと叩いて、太一もそっと頭を寄せた。


「夏が終わったからだろ?」
「……キザ野郎。」
「うるせー」

とりあえず、早く風鈴をしまおう。

そんな秋の始まり。




fin


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